こんにちは、作曲家のたかゆきです。
Twitter:@nobel4282
すべての音のバランスを整え、ひとつの曲にまとめる「ミックス」は、曲のクオリティーを高める大変重要な工程です。
中でも楽器の左右の配置である「パン」の設定は、ミックスの良し悪しを特に左右しますので、上手に行いたいですよね。
私も作曲をはじめた頃は、パンの適切な設定方法が分からず、ミックスが上手にできませんでした。
その頃、私が通っていた音楽の専門学校にて、パソコンで作曲を行う「DTM」の授業がありました。
そこで、「ミックスのクオリティーを高めるパンの設定」を、学んだのです。
これにより、音のバランスが良くなり、曲のクオリティーも飛躍的に向上しました。
そこで今回は、「ミックスのクオリティーを高めるパンの設定」を、ご紹介したいと思います。
パンの設定について
ミックスはもちろん、パンの設定に正解はありません。
今回は、私が教わったパンの設定を、一例としてご紹介します。
例として使う楽器は、ポピュラーなジャンルの音楽に使われるものを、チョイスしました。
それぞれの楽器の詳細については、「作曲の知識 ポピュラーなジャンルの音楽に使われる楽器」という記事で、分かりやすく解説しています。
パンの設定
主役である「ボーカル」を中心とし、その周りに楽器を配置していくというイメージで、パンの設定を行います。
私が使っている「Cubase(キューベース)」という作曲ソフトでは、ミキサーの上部にパンの数値が表示されます。
中央が「センター(C)」で左が「レフト(L)」、右が「ライト(R)」とし、数値が大きいほど端に配置されます。
他の作曲ソフトでも、同じような表示があると思いますので、確認してみてください。
それぞれの楽器の配置が、おおよそ下の数値になるように、パンを設定しましょう。
メインボーカル:C
ハモリボーカル1:L20
ハモリボーカル2:R20
ベース:C
ピアノ:R60
アコースティックギター:L60
エレクトリックギター1:L80
エレクトリックギター2:R80
バスドラム:C
スネアドラム:C
ハイタム:L40
ロータム:L20
フロアータム1:R20
フロアータム2:R40
ハイハットシンバル:L40
ライドシンバル:R40
オーバーヘッド:C
ルーム:C
オーバーヘッドとは、ドラムセットの上部から拾った音で、主にシンバル類の音がまとまっています。
ルームとは、部屋の壁に反響した音を含む、ドラムセット全体の音です。
ここでオススメなのが、この設定のデータを、テンプレートとして作っておくということです。
いちからミックスを行わなくても、このテンプレートに「パラデータ」を読み込み、曲のジャンルに応じて調節することができます。
パラデータとは、それぞれの楽器の演奏を、別々の音声データに変換したものです。
まとめ
ここまで述べたように、ボーカルを中心として周りに楽器を配置し、テンプレートを活用することがポイントです。
この記事でご紹介した設定を取り入れれば、音のバランスが良くなり、曲のクオリティーも飛躍的に向上しますよ。
ぜひ、あなたが次に曲を作るときに、参考にしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。